|

主要メーカー塗料の種類別　

設計単価　期待耐用年数表

*この一覧は材工込み、300㎡以上の標準仕様での目安です。施工条件や仕様、色、地域で変動します。各種樹脂・技術の比較にご活用ください。

シリコン塗料とは

シリコン塗料は塗料の一種で、シリコン樹脂を主成分としています。耐久性が高く、価格も手ごろで、住宅の外壁や屋根の塗装でよく使われています。耐候性や耐水性に優れていて、外観の美しさを長期間保てるのが特徴です。ただし、フッ素や無機塗料ほどの長寿命ではないため、定期的なメンテナンスが必要です。

ラジカル制御塗料とは

ラジカル制御塗料は、紫外線により塗膜内で発生する「ラジカル」という劣化因子を抑える技術が使われた塗料です。酸化チタンという顔料が紫外線を浴びるとこのラジカルが生じ、塗膜を傷めますが、ラジカル制御技術によりこれをブロックし、塗膜の劣化を防ぎます。結果としてシリコン塗料よりも耐久性が上がり、フッ素塗料に迫る長寿命が期待できます。光沢保持や防カビ・防藻性能も高いのがメリットです。

フッ素塗料とは

フッ素塗料はフッ素樹脂を主成分とする高耐久の塗料です。シリコンやラジカル制御塗料以上の耐候性があり、紫外線や酸性雨にも強く、汚れが付きにくい低汚染性を持っています。塗膜は硬くて強いため美観の維持期間が長いですが、価格は比較的高価です。高級住宅や商業施設、公共施設での使用に向いています。

無機塗料とは

無機塗料はガラスやセラミックスのような無機物を主成分にする塗料で、非常に高い耐候性と耐熱性を持ちます。超長寿命が特長で、メンテナンスを大幅に減らしたい建物に最適です。フッ素塗料よりもさらに耐久性が高く、集合住宅やオフィスビル、工場などの大規模建築で多く使われています。ただし、価格は最も高い部類に入り、施工にも高い技術が要求されます。

これらの塗料の選び方は、耐久性、予算、建物の用途や環境で変わります。短期間での美観維持を重視するならシリコン塗料、長期間の耐久性やメンテナンス削減を優先するなら無機塗料が適しています。ラジカル制御塗料はコスパが良く、比較的新しい技術で幅広く使われています。

当社の私見
個人宅の場合　

新築から12～１3年程度の１回目の塗装はシリコンかラジカル制御で、２０年を超えて最後のメンテナンス(あとは子の世代に任せる)はフッ素か無機で超耐久とすることをお勧めしています

アパートなどの賃貸住宅の場合

履歴がまちまちなので判断が難しいです。　ノーメンテナンスで２０年近くたっている建物も少なくないので、とりあえず足場をかけてメンテナンスをしないと駄目な状態を多く目にします。長期保有か短期売却かで材料を選択するとよいでしょう。